自動車保険では事故有係数という保険料の計算に関係している係数が存在しています。この事故有係数は事故を起こすと、この係数が加算されて保険料が高くなるようになっています。ノンフリート等級制度では、事故有係数を用いることで保険料の割引率を決定しています。
2013年からこの事故有係数が導入されて、多くの方の保険料が値上がりをしました。事故をしていないのに保険料が高くなったと感じた方は、この制度のせいかもしれません。
この記事では、そんな事故有係数について解説していきます。
事故有係数とはどんな係数なの?
事故有係数とは、ノンフリート等級制度において事故を起こしてしまうと付加される係数になります。この事故有係数が自動車保険の契約に付くことで保険料が高くなります。
ノンフリート等級制度では、事故をしてしまうと「等級の上昇」に加えて、「事故有係数の付帯」によりさらに保険料が上がるような仕組みとなっています。
ノンフリート等級制度については、下の記事で詳しく解説しているのでご参照ください。
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事故有係数が「付いている」か「付いていない」かで保険料が変動する
事故有係数は、「0 〜 6」の数字で表示します。この数字の付け方は次の項目で詳細に解説しますが、事故により数字の付け方が異なります。
この係数は1年間の保険期間で無事故であれば1つづずつ減っていきます。最終的に係数が「0」になれば事故有係数が消滅したことになるのです。
事故有係数の考え方は次に2つに分けれらています。
事故有係数の考え方
事故有係数「0」 :事故有係数が付いていない状態
事故有係数「1」〜「6」:事故有係数が付いている状態
上記の考え方により、保険料は事故有係数が「付いている」か「付いていない」かで決定します。
事故有係数は事故により係数が異なる(事故有係数の適用期間)
事故有係数は、事故により係数が異なります。ここでは事故有係数と事故の種類について解説します。
3等級ダウンの事故の場合
出典:ソニー損保「事故有係数適用期間」
3等級ダウンの事故の場合は、事故有係数が「3」になります。
「3」の係数は、3年間で無事故であれば「0」となり、事故有係数が消滅します。
また、既に事故有係数があれば、その係数に「3」が加わります。
1等級ダウンの事故の場合
出典:ソニー損保「事故有係数適用期間」
1等級ダウンの事故の場合は、事故有係数が「1」になります。
「1」の係数は、1年間で無事故であれば「0」となり、事故有係数が消滅します。
また、既に事故有係数があれば、その係数に「1」が加わります。
ノーカウント事故の場合
ノーカウント事故の場合は、事故有係数は付きません。
事故有係数は最大6年までしか付かない
事故有係数は、既に係数が付いている場合は、今回の起こした事故の係数をもともとあった係数に付け加えます。
この付け加えることができる係数は決まっていて、最大で「6」までとなっています。
つまり、事故有係数が付くような事故を何度も起こしても、最大で6年間で消滅するようになっています。
ただし、係数が「6」より上昇しないだけで、無事故が続くことにより係数「5」以下になった状態で事故をしてしまえば、再び「6」を上限として係数が増えるので気をつけて下さい。
まとめ
この記事のまとめ
- 事故有係数は、事故が起きると付く
- 事故有係数が、付いている契約は保険料が高くなる
- 事故有係数は、事故の種類により係数が異なる
- 事故有係数は、最大6年までしか付かない
自動車保険は、近年では事故を起こすと事故有係数により保険料が数年間高い状態が続きます。
自動車保険は、事故が起きたときに補助をしてくれるものですが、保険料のことを考えると事故を未然に防ぐことが何より大切です。
少しでも充実したカーライフを送れるように、事故が起きない運転を心掛けていきましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。