自動車保険は1日から加入することができる1日自動車保険という保険があります。本来の自動車保険は1年以上の長期間を目的に作られています。
そのため、1日ごとに加入するには長期の自動車保険に加入して解約する方法しかありませんでした。ただ、この方法も日割りで保険料を計算しているわけではないので1ヶ月以上の保険料を支払わなければならないデメリットがあります。
そこで、2012年に東京海上日動火災保険が業界初となる1日から利用できる自動車保険「ちょいのり保険」を発売しました。この「ちょいのり保険」は発売を行なってから5年間で300万件を売り上げています。
業界ではすさまじいヒット商品として話題となりました。それだけ、1日自動車保険が必要な人がいたんですね。
このヒット以来、三井住友海上火災保険が「1Day保険」、あいおいニッセイ同和損害保険が「ワンデーサポーター」という1日自動車保険を発売しています。
今のところ、この3社しか1日自動車保険を取り扱っていませんが、多くの方が満足しているようです。
この記事では、そんな1日自動車保険の加入の方法や保険会社ごとの違いについて解説していきます。
短期の自動車保険を選ぶのに悩まれている方、必見です!!
たった500円から自動車保険が利用できる1日自動車保険とは?
1日自動車保険とは1日から利用できる自動車保険のことを指します。最大7日間の自動車保険に加入することができます。
1日500円から利用できる自動車保険なので保険料を気にすることがありません。
1日とは24時間のことを言います。例えば、保険始期が4月1日12時から始めた場合は、4月2日12時までの24時間です。
以前は、日付が変わるまで(次の日の深夜0時まで)で1日と数える保険会社がありましたが、2019年1月現在では24時間単位の保険会社のみとなっています。
1日自動車保険を取扱う保険会社は3社のみ(2019年1月現在)
1自動車保険の取扱保険会社
東京海上日動火災保険 : 「ちょいのり保険」
三井住友海上火災保険 : 「1Day保険」
あいおいニッセイ同和損害保険 : 「ワンデーサポーター」
冒頭にも紹介していますが、今のところ1日自動車保険を取り扱っている保険会社は上記の3社のみとなっています。
1日自動車保険は「スマートフォン」か「コンビニエンスストア」で加入できる
1日自動車保険の加入方法
- スマートフォンから加入
- コンビニエンスストアから加入
1日自動車保険の加入方法は上記の2つになります。詳しく見ていきましょう。
スマートフォンから加入
加入できる携帯会社
「ちょいのり保険」 ・・・ docomo、au、SoftBankの3社
「1Day保険」 ・・・ docomo、au、SoftBankの3社
「ワンデーサポーター」 ・・・ docomo、au、SoftBankの3社
1日自動車保険は、スマートフォンから加入することができます(一部、ガラパゴス携帯から加入ができます。)
加入方法としては、パンフレットやwebページに記載してあるQRコードを読み込むことにより加入の手続きができます。
しかし、上記にも記載している通りに携帯大手3社しか加入の手続きができません。格安SIMの携帯電話の方は、コンビニで加入のみとなります。
支払方法は、翌月の携帯料金に上乗せする形で請求されます。忘れずに覚えておきましょう。
コンビニエンスストアからの加入
加入できるコンビニエンスストア
「ちょいのり保険」 ・・・ ローソン、ミニストップ
「1Day保険」 ・・・ セブンイレブン
「ワンデーサポーター」 ・・・ ローソン、ミニストップ
1日自動車保険は、コンビニからも加入することがでいます。コンビニの発券機を使い店頭で、そのまま加入することができます。
しかし、上記の通りに加入できる保険はコンビニごとに違いがあります。
加入をするときは、しっかりと確認して行なってください。
補償内容、保険料は大丈夫なの?保険会社ごとの違いは?
1日自動車保険は短期で手軽に入ることができる保険です。そのため、補償内容や保険料は気になりますよね。
1日自動車保険は、補償内容も保険料も保険会社ごとに異なります。
ここでは、そんな補償内容や保険料を保険会社ごとにまとめているので、ご確認ください。
保険会社ごとに共通している補償内容について
補償内容 | 補償の詳細 |
対人賠償責任保険 | 無制限 |
対物賠償責任保険 | 無制限 |
搭乗者傷害保険 | 死亡・後遺障害:1000万円 傷害:入院定額補償あり |
自損事故傷害保険 | 通常の保険と同様の補償あり |
ロードサービス | 通常の保険と同様の補償あり (ただし、車両の運搬搬送費用は「ちょいのり保険:15万円まで」「1Day保険:30万円まで」「ワンデーサポーター:30万円まで」) |
指定被保険者 | 3人まで (「1Day保険」「ワンデーサポーター」は割引制度あり) |
1日自動車保険では、3社の補償内容に関して上記の部分が共通しています。
補償を見ると、通常の自動車保険とさほど変わりがないことがわかると思います。
ただし、自分の身体的な損害を補償する傷害保険の部分が、定額の補償となっているので少し補償が足りないと感じるかもしれません。
指定被保険者とは
指定被保険者とは、契約者が記名被保険者の他に補償を行いたい人がいる場合の、補償を行いたい人のことを指します。運転者が複数人いると、それぞれで契約を行うことが面倒なので、契約を1つにまとめることができます。
どこの保険会社も3人まで指定被保険者を選ぶことができます。
保険会社ごとに異なる補償内容や保険料について
1日自動車保険は、保険会社やプランによって補償内容や保険料が異なります。それぞれの補償内容や保険料を見ていきましょう。
ちょいのり保険
補償内容 | プラン | ||
車両補償なし | スタンダード | プレミアム | |
保険料 | 500円 | 1,500円 | 1,800円 |
車両保険 | 補償なし | 300万円限度 免責金額:15万円 |
300万円限度 免責金額:10万円 |
その他特約 | 弁護士費用特約 |
「ちょいのり保険」では3つのプランから選びます。基本的にプランは車両保険の補償を選ぶためのものになります。
車両保険を充実させたい方は、スタンダードプラン、プレミアムプランを選びましょう。ただし、それぞれに免責金額があるので注意をしてください。
1Day保険
補償内容 | プラン | ||
Aプラン | Bプラン | Cプラン | |
保険料 | 500円 | 1,500円 | 1,800円 |
車両保険 | 補償なし | 300万円限度 免責金額:15万円 |
300万円限度 免責金額:10万円 |
その他特約 | 対物超過修理費用特約、車内の身の回り品特約、事故付随費用補償特約 |
「1Day保険」では3つのプランから選びます。基本的にプランは車両保険の補償を選ぶためのものになります。
車両保険を充実させたい方は、Bプラン、Cプランを選びましょう。ただし、それぞれに免責金額があるので注意をしてください。
ワンデーサポーター
補償内容 | プラン | |
ベーシック | ワイド | |
保険料 | 500円 | 1,500円 |
車両保険 | 補償なし | 300万円限度 免責金額:15万円 |
その他特約 | 対物超過修理費用特約、車内の身の回り品特約、事故付随費用補償特約 |
「ワンデーサポーター」では2つのプランから選びます。基本的にプランは車両保険の補償を選ぶためのものになります。
車両保険を充実させたい方は、ワイドプランを選びましょう。ただし、それぞれに免責金額があるので注意をしてください。
補償される人や自動車の種類は?
補償可能な用途車種 | 自家用普通自動車、自家用小型自動車、自家用軽四輪乗用車 |
対象外となる所有者
記名被保険者、指定被保険者またはその配偶者の自動車、レンタカー、カーシェア、法人所有の自動車、高級車(一部)
補償することができる用途車種は、上記のようになります。基本的にトラックやキャンピングカーのような特殊車両以外なら補償できるようになっています。
しかし、上記の項目にもあるように、誰が所有している車両かによって補償ができなくなってしまいます。もともとご自身が持っている車両に保険を付帯することができないので注意をしましょう。
自分の自動車保険で借りた自動車を補償する特約がある
自動車保険は、他者から自動車を借りて運転するときも補償することができる他者運転危険補償特約という補償制度があります。
この特約は、どこの保険会社にも存在していて自動的に付帯されているので、知らない方でも付帯されています。
自動車を所有している方で他者から自動車を借りて事故をしてしまったときは、他者運転危険補償特約を考えましょう。
ただし、補償が十分でない部分もあるので、他者から自動車を借りて運転するときは1日自動車保険をおすすめします。
他者運転危険補償特約については、下の記事で詳しく解説しているのでご参照ください。
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まとめ
この記事のまとめ
- 1日自動車保険は24時間単位で利用できる保険。最大7日間利用可能。
- スマートフォン、コンビニから申込可能
- 「ちょいのり保険」「1Day保険」「ワンデーサポーター」それぞれ補償内容や保険料が違うのでしっかり確かめよう!
旅行や引越し等で自動車を短期で利用したいときがあると思います。基本的にはレンタカーを利用すれば問題はないですが、自動車があるのに利用できないのはもったいないですよね。1日自動車保険はそんなニーズに応える保険です。
通常の自動車保険に比べると補償内容は見劣りする部分がありますが、保険料を考えると加入して損はないと思います。
短期で他者の自動車を利用する場合は、レンタカーだけではなく、こうした短期で加入できる保険も選択肢に入れておくのも良いかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。