特約

自動車保険の個人賠償責任特約は必要なの?補償内容から徹底解説!

【7分で読めます。】

個人賠償責任特約は、自動車保険でありながら自動車に乗車していなくても、日常で発生した損害を補償する特約になります。

例えば、お店の洋服を汚してしまったり、お子さんが友達のおもちゃを壊してしまったときの損害を補償してくれます。

最近であれば、多くの地域で自転車保険の義務化がすすめられているので、自動車保険に個人賠償責任特約を付帯することで補償できます。

ただし、

「どんなときに補償されるの?」

「付帯する必要はあるの?」

と多くの方がこのような疑問を感じているかもしれません。

この記事では、そんな個人賠償責任特約についての疑問を解決するために補償内容から必要性までわかりやすく解説します。

  • 詳しい補償内容が知りたい方
  • 保険会社ごとの補償の違いが知りたい方
  • どうして必要なのか知りたい方

個人賠償責任特約について、このように感じている方はぜひご覧ください。

 

個人賠償責任特約は、自動車保険の中でもとても優れた特約になります。この記事をご覧いただいて、少しでも気になられた方は付帯することをオススメします。

 

個人賠償責任特約の補償内容

個人賠償責任特約は、自動車保険の基本的な補償である「対人賠償責任保険」と「対物賠償責任保険」の補償内容を自動車事故に限らず日常の事故まで広げた特約になります。

対人賠償責任保険とは、相手を死傷させてしまったときの費用を補償する保険です。

対物賠償責任保険とは、相手の自動車や物に損害を与えてしまったときの費用を補償する保険です。

これらの保険の詳しい内容は下の記事で記載しているので、ご参考にして下さい。

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補償内容

個人賠償責任特約の補償内容

日常生活における偶然な事故により、他人にケガなどをさせたり、他人の財物を壊したりした場合に、法律上の損害賠償責任の金額を補償する特約

日常生活とは、ショッピングをしたり旅行をしたりする普段の営みです。自動車は一切関係ありません。そんな日常的な生活の中で相手の身体や物を傷つけてしまったときに、この特約を使うことができます。

ただし、対象は自分ではなく相手のみになります。詳しくは後述しますが、自分とは家族も含まれるので、家族を傷つけたり、自分の家の物を壊しても補償はされません。

 

個人賠償責任特約は、保険会社ごとに補償内容が異なります。例えば、保険金を支払える限度額である保険金額が異なっていたり、日本国外でも使うことができる保険会社もあります。

主な保険会社ごとの違いをまとめましたので、みていきましょう。

 

代理店型の自動車保険会社

保険会社 保険金額(支払限度額) 示談交渉サービス
(国内のみ)
国内 国外
東京海上日動 無制限 1億円 ◯
損保ジャパン日本興亜 無制限 1億円 ◯
三井住友海上 無制限 3億円 ◯
あいおいニッセイ同和 無制限 1億円 ◯
AIG 無制限 なし ◯

代理店型の自動車保険会社とは、保険会社が直に顧客へ保険を販売するわけではなく代理店に販売の委託を行なっている保険会社のことを指します。自動車保険の9割近くが、代理店型の保険になっています。

代理店型の保険金額は、国内は全て無制限となっています。国外でも補償される保険会社が多いのが特徴です。このため、海外に旅行を行かれる方は付帯されても良いかもしれません。

示談交渉サービスは載せている全ての代理店型の保険会社で付いています。ただし、このサービスは国内に限定されているので注意が必要です。

代理店型の個人賠償責任特約の特徴は総合して以下のことが言えます。

代理店型の個人賠償責任特約の特徴

  • 国内での保険金額が無制限
  • 国外でも使うことができる(AIGを除く)
  • 示談交渉サービスが付いている(国外を除く)

 

ダイレクト型の自動車保険会社

保険会社 保険金額(支払限度額) 示談交渉サービス
(国内のみ)
国内 国外
ソニー損保 1億円 なし ◯
チューリッヒ 1億円 なし ◯
三井ダイレクト なし なし ◯
アクサダイレクト 1億円 なし ◯
(2019年始期以降)
SBI損保 1億円 なし ◯
東京海上ダイレクト なし なし ◯
SOMPOダイレクト 無制限 なし ◯
セコム損保 3億円 なし  ◯

ダイレクト型の自動車保険会社とは、主にインターネットを通じで保険を直に顧客へ販売を行う保険会社のことを指します。

ダイレクト型の保険金額は、ほとんどの保険会社で1億円になっています。相手を重度の後遺傷害を負わしてしまうような損害を与えてしまったケースでは1億円以上の損害賠償を求められることがありますが、基本的に保険金額が1億円の金額がついていれば問題ありません。

しかし、ダイレクト型では代理店型と違い国外での補償はありません。人によっては不必要な部分ですが、補償が欲しい場合は代理店型の方が良いかもしれません。

示談交渉サービスは、代理店型と同じように載せいている全てのダイレクト型の保険会社に付いています。

また、この特約が付帯できない保険会社(三井ダイレクト)も存在します。この保険会社は自転車で起こした賠償だけを補償する「自転車事故特約」があるので、自転車の事故だけでも補償したい場合は付帯することができます。

ダイレクト型の保険会社の個人賠償責任特約の特徴は総合して以下のことが言えます。

ダイレクト型の個人賠償責任特約の特徴

  • 国内の保険金額は1億円が多い
  • 国外では使うことができない
  • 示談交渉サービスが付いている

 

1人が付帯していたら、どこまで補償されるの?

個人賠償責任特約は、1人が付帯することで家族も補償の対象になります。補償されるのは下のような人になります。

個人賠償責任保険での補償対象者

  • 記名被保険者
  • 記名被保険者の配偶者
  • 記名被保険者または配偶者の同居の親族(6親等以内の血族、3親等以内の姻族)
  • 記名被保険者または配偶者の別居の未婚の子

記名被保険者とは、補償の対象になる人のことを言います。記名被保険者を中心として、配偶者や子供を位置づけます。

この特約は、記名被保険者の1人が付帯していれば上記の項目の人も補償の対象になります。家族で複数人が付帯する必要がないわけですね。

対象者の項目は覚えずらいと思うので、基本的に「同居の家族」の1人だけ付帯していれば補償されると覚えれば良いと思います。

保険料がもったいので個人賠償責任特約は重複して契約しないようにしましょう。

 

個人賠償責任特約が必要な理由

私個人もそうですが、保険会社や書籍や他のサイトでも個人賠償責任特約の付帯は推奨されています。

どうして個人賠償責任特約は必要なの?

個人賠償責任特約が必要な理由

  • 日常生活で起こる賠償を、この特約を付帯するだけで全てカバーすることができる
  • 自転車保険の義務化する地域が多くなった
  • 保険料が安い
  • 等級が下がらない

私が個人賠償責任特約が必要と考える点は、主にこの4点です。他にも細かな点はありますが、この部分が大半を占めています。

では、詳しく見ていきましょう。

 

個人賠償責任特約を付帯するだけで日常生活で起こる賠償を、ほとんど補償することができる

後ほど「個人賠償責任特約が使える事故のケース」で説明しますが、個人賠償責任特約は補償する範囲がとても大きいです。

普段、賠償責任が発生する事故を経験することはないかもしれません。起きたとしても、その場で解決できるケースがほとんどだと思います。

しかし、いざ賠償責任が発生する事故が起きてしまうと賠償金額が高額になるケースがあります。

個人賠償責任特約は、そうした賠償金額を「この特約のみ」で補償することができるので、とてもオススメしています。

 

自転車保険を義務化する地域が多くなった

最近、自転車による事故がよく報道されています。平成25年の自転車の接触事故では、11歳の小学生が62歳の女性と接触して9521万円の損害賠償が発生しています。こんな金額を支払える人は少ないのではないでしょうか。

このように高額な賠償金額を支払うことができない人が増えてきたため、自転車保険を義務化する地域が増えてきました。

個人賠償責任特約は、自転車の事故による賠償責任も補償するため、そんな自転車保険として使うことができます。

ただし、ご自身のケガの補償はないため注意が必要です。保険会社によっては、自動車保険でも自転車事故でのご自身のケガも補償する保険や特約あるので確認してみて下さい。

 

保険料が安い

個人賠償責任特約の保険料は保険会社や契約によっても変わってきます。一概に言えませんが相場として年間の保険料は、ダイレクト型では1,000〜2,000円程度、代理店型で3,000〜4,000円程度です。

たとえ、年間の保険料が4,000円だったとしても、月々に直すと保険料が月額300円程度の金額になります。

代理店型では無制限の補償を行なっているにも関わらず、月額300円程度で加入できる特約です。

そう考えるととても安く感じますよね。

このように、個人賠償責任特約は補償に対してとても割安な特約になっています。

 

等級が下がらない

個人賠償責任特約はノーカウント事故に該当します。この特約を利用するだけでしたら何回使っても等級ダウンはありません。

そのため、この特約のみを利用する場合は等級ダウンによる自動車保険の保険料の値上がりを気にすることはありません。

 

個人賠償責任特約が使える事故のケース

個人賠償責任特約が使える事故のケース

  • 子どもがおもちゃのバットを振り回していて、誤って友達にケガをさせた。
  • 子どもがキャッチボールをしていて、誤って他人の家の窓ガラスを割った。
  • ゴルフプレー中に自分が打ったボールが他人に当たり、ケガをさせた。
  • 配偶者が立食パーティーでトレーに乗せていた食事をこぼし、他人のドレスを汚した。
  • マンションで洗濯機から水がもれ、下の階の戸室に被害を与えた。

出典:ソニー損保「個人賠償特約」より

事故の例は補償されるごく一部です。自転車による事故もそうですが、日常生活における賠償金額のほとんどを補償します。

保険会社の意向にもよりますが、三井住友海上では事故を起こしてしまい電車を遅延させてしまった賠償金額まで支払われます。

 

個人賠償責任特約をオススメしたい人

個人賠償責任特約はこんな方にオススメ

  • 家族で自転車を使う方
  • お子さんがやんちゃな方

先ほどご紹介しましたが、家族で自転車に乗られる方は思わぬところに大きなリスクがあります。さらに、自転車保険の義務化が増えているので、補償の範囲が大きい個人賠償責任特約を付帯することをオススメします。

また、お子さんがやんちゃな方はケガをさせてしまったり、他人の物を壊してしまうケースがよくあります。その場で解決できるケースもありますが、高額な賠償金額を求められるケースもあるので付帯してみても良いかもしれません。

基本的には多くの方にオススメの特約です。皆さんもぜひ検討してみて下さい。

 

示談交渉サービスは絶対にあったほうが良い

示談交渉サービスとは、ご自身が事故の相手と交渉するのではなく保険会社が代わりに交渉を行うサービスです。

補償はできても示談交渉サービスが付いていないと、事故の相手と直接交渉を行わなければならず賠償金額が高額になるほど交渉が難航します。難航すれば、心労が絶えません。

そのため、示談交渉サービスは必ず付いている特約を選ぶことが大切です。

 

自動車保険での個人賠償責任保険は、今回ご紹介している保険会社には全て示談交渉サービスが付いています。

しかし、他の保険会社や、同じ保険会社でも火災保険や傷害保険に付いている個人賠償責任保険では示談交渉サービスが付いていない場合があるので、付帯するときは注意が必要になります。

 

重複の契約に注意が必要

個人賠償責任保険は、同居している家族に1人が付帯していれば、その家族が補償されます。

そのため、家族で複数台の自動車を所有している場合は、保険料が無駄になってしまうので重複に注意が必要になります。

家族で同じ保険会社であれば保険会社から連絡がきますが、保険会社が違うとご自身で判断しなければなりません。

 

また、火災保険や傷害保険にも個人賠償責任特約はあります。自動車保険とは別の保険にも気を配ることが大切です。

重複契約には注意しましょう。

 

個人賠償責任特約で支払うことができないケース

個人賠償責任特約で支払うことができないケース

・仕事中の事故による賠償責任

・車両の所有・使用・管理に起因する賠償責任

・友人等から借りている物を壊してしまった場合

上記の3つの例に当てはまる場合は、個人賠償責任特約では支払うことができません。

では、簡単に解説していきます。

仕事中の事故による賠償責任

個人賠償責任特約は、あくまで日常生活での賠償責任を補償する特約です。このため、仕事中の事故による賠償責任は補償しません。

仕事に関する賠償は、基本的に企業が請け負うものとなっています。補償に関しては、企業側の保険になります。

 

車両の所有・使用・管理に起因する賠償責任

上述していますが車両の賠償責任に関しては、自動車保険で補償されます。

事故の相手が死傷したことによる費用は、対人賠償責任保険により補償されます。

事故の相手の自動車や物に損害を与えてしまったときの費用は、対物賠償責任保険により補償されます。

個人賠償責任特約で支払われないだけで、対人・対物の賠償保険と同じ自動車保険の枠組みにあるので同じように自動車保険で支払われます。

実務上の問題として保険会社での処理が異なるだけで、保険を契約している方には特に関係ありません。

ただし、個人賠償責任特約は等級ダウンをしないのに対して、対人・対物は利用をしてしまうと等級ダウンをするので注意が必要です。

 

友人等から借りている物を壊してしまった場合

上述したように家族に傷つけても、家族の物を壊しても、特約の対象になりません。

それとは少し状況が異なりますが、友人等から借りている物を壊してしまった場合も対象外です。

理由としては、保険を受ける対象者が所有・使用・管理をしている物は補償の対象外になっているからです。

この場合は、友達等の物を管理している状態にあたり、個人賠償責任特約では支払うことができません。

少し複雑な部分なので、「借りた物はダメだよ」と頭の片隅に入れておいて下さい。

 

まとめ

この記事のまとめ

  • 個人賠償責任特約は、日常的な賠償責任のほとんどのケースを補償
  • 「自転車保険として使える」「保険料が安い」「等級が下がらない」の3つのメリット
  • 自動車保険の個人賠償責任特約は、示談交渉サービスが付帯
  • 友人等に借りた物は補償されないので注意

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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  • この記事を書いた人

損保マン

元大手損保営業マン。 入社時に「事故担当(事故時の専任担当者)」を経験したのち、「リテール営業」を担当しました。この「事故対応」と「営業」の2つの経験を活かして本サイトを運営しています。

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