車両保険

車両保険の金額目安は?新車・中古車別の決め方と下げるコツ

「新車だけど、車両保険はいくらにすればいいの?」
「中古車は安いし、車両保険を付けると損じゃない?」

元損保社員として、ここで悩む気持ちはとてもよく分かります。車両保険は“付ける・付けない”だけでなく、“金額の置き方”で保険料も納得感も大きく変わるからです。

結論から言うと、車両保険金額は「買った金額」ではなく「いま同等の車に乗り換える現実的な金額」を軸に、必要に応じて“あえて下げる”のが失敗しにくい考え方です。さらに新車は特約でギャップを埋められますし、中古車は免責やタイプで費用対効果を整えられます。

この記事でわかること

  • 車両保険金額がどう決まるか(購入価格との違い)
  • 新車・中古車それぞれの金額目安と考え方
  • 金額を下げる/付けない判断基準
  • 免責金額・一般型/エコノミー型 で保険料を抑えるコツ
  • よくある失敗例と、見直しの手順

まず知るべき用語

車両保険金額とは

事故や盗難などで車が大きく壊れたときに、車両保険から支払われる上限(目安)になる金額です。高くすれば安心感は増えますが、一般に保険料も上がります。

車両保険価額とは

保険会社が「この車なら、今このくらいが妥当」と見る“時価相当”のイメージです。

車両保険金額は、この価額(レンジ)の範囲内で設定することが多く、購入価格をそのまま自由に入れられるわけではありません。

免責金額とは

車両保険を使うときに自己負担する金額です。免責を高くすると保険料は下がりやすく、「小さい損害は自腹、大きい損害に備える」という設計ができます。

 

車両保険金額の目安は「乗り換え費用」基準

車両保険の金額で迷ったら、軸はこれです。同等の車に“現実的に”乗り換えるなら、いくら必要か。

ここでいう乗り換え費用は、ざっくり言うと「同程度の年式・グレード・走行距離の相場」+「登録や諸費用」

ただし実務上は、保険会社が設定する価額レンジに沿って金額を決めるため、あなた側は「レンジの上限に寄せるか、下げて保険料を落とすか」を判断する形になりやすいです。

 

新車の車両保険金額の目安

新車は基本「上限寄せ」が無難

新車は修理費も高くなりがちで、盗難・もらい事故・自然災害など“自分で避けきれない損害”の影響が大きいです。迷うなら、提示される車両保険金額レンジの上限寄せが無難です。

新車で金額を下げていいケース

次に当てはまるほど、金額を下げる(または免責を上げる)選択が現実的になります。

  • 十分な貯蓄があり、いざという時に買い替え資金を出せる
  • 車を毎年〜数年で乗り換える予定で、リスク期間が短い
  • 駐車環境が良く、走行距離も少ない(損害確率を下げやすい)
  • 保険料を抑えたい理由が明確で、割り切りができる

新車は「新価特約」をまず確認

新車の場合、一定条件で“購入時に近い形の補償”を狙える特約(呼び方は保険会社で異なる)が用意されていることがあります。

これが付けられるなら、「車両保険金額を無理に高くしたい」という悩みが軽くなることがあります。逆に、付けられない・条件が合わない場合は上限寄せの価値が上がります。

 

中古車の車両保険金額の目安

中古車は「付けるかどうか」から判断

中古車は車の価額が下がり、車両保険の“コスパ”が悪化しやすいのが本音です。

目安としては、車の価額が低いほど「車両保険を付けても、いざ使うと支払上限が小さく、保険料負担の方が気になる」状態になりがちです。

中古車で付けた方がいいケース

  • ローン残債があり、全損や盗難で一気に困る
  • 通勤などで毎日乗り、損害リスクが高い
  • 修理費が高い車種(輸入車、先進安全装備が多い等)
  • 駐車環境や地域特性が不安(盗難・いたずら・水害など)

中古車で“金額を下げる”という現実解

中古車は「上限寄せ」ではなく、あえて金額を下げて保険料を落とす設計がよく効きます。

たとえば、買い替え資金の一部は貯蓄で賄えるなら、車両保険は“足りない分だけ”を埋める発想にすると、支出と安心のバランスを取りやすいです。

 

一般型とエコノミー型で考え方が変わる

車両保険は大きく 「一般型」「エコノミー型(車対車+限定危険)」 に分かれます。

  • 一般型:自分の運転ミスの事故(単独事故)まで幅広く補償
  • エコノミー型:相手がいる事故や盗難・災害など「限定された事故」だけ補償

保険料は一般的に 一般型>エコノミー型 になりやすいです。

一般型が向く人

  • 単独事故(ぶつけた、こすった)も補償したい
  • 運転に不安がある、狭い道や駐車が多い
  • 新車、または高額車で「自損も痛い」

一般型は守備範囲が広い分、保険料も上がりやすいので、金額・免責でコントロールするのがコツです。

エコノミー型が向く人

  • 主に「相手がいる事故」「盗難・災害」に備えたい
  • 単独事故は自腹でもいいから保険料を抑えたい
  • 中古車でコスパ重視

エコノミー型なら、車両保険金額を上限寄せしつつも、保険料を抑えられるケースがあります(補償範囲は必ず要確認)。

 

免責金額の目安と決め方

免責は「保険を使う可能性が高い小さな損害」をどこまで自腹にするか、の設計です。

  • 小傷や軽いこすりを気にせず、重大損害に集中したい → 免責を上げる
  • 一度の出費が痛い、修理で困りたくない → 免責を下げる

車両保険は使うと翌年以降の保険料に影響が出ることが多く、「小さい損害は結局使わない」になりがちです。

だからこそ、中古車や保険料重視の人ほど、免責を上げて“使う場面を絞る”設計が合理的になります。

 

新車・中古車の設定例

例1:新車(購入300万円クラス)

考え方:価額レンジの上限寄せ + 新価系特約の有無を確認

  • 盗難や全損でも買い戻しに近づけたい → 上限寄せが安心
  • 保険料を抑えたい → 免責を上げて小損害は自腹

例2:中古車(相場120万円クラス)

考え方:付ける価値があるか → 付けるなら金額は必要分だけ

  • ローン残債がある → 付ける優先度が上がる
  • 貯蓄で一部補える → 金額を下げて保険料最適化
  • 運転頻度が高い → エコノミー型+免責調整が効きやすい

例3:中古車(相場50万円以下クラス)

考え方:車両保険なし、または“限定的”に

車の価額が小さいと、車両保険料の負担感が強くなりやすいです。
このゾーンは「ロードサービス充実」「対人対物は厚く」「弁護士費用は付ける」など、別の守りを厚くする方が納得しやすいことも多いです。

 

よくある失敗例

購入価格にこだわりすぎる

車両保険金額は購入価格と一致しないことがあります。いまの価額レンジを見て、どこまで必要かを整理するのが先です。

車両保険を付けたのに免責が重すぎた

保険料は下がっても、いざという時に自己負担が重いと後悔しがちです。「この免責なら払える」を基準に決めましょう。

中古車に一般型+上限寄せで保険料が高騰

中古車で保険料が重いと感じたら、まずは「エコノミー型」「金額を下げる」「免責を上げる」を順に検討すると収まりやすいです。

 

迷ったときの決め方手順

step
1
車両保険が必要か判断

  • 新車/高額車/ローン残債あり → 付ける寄り
  • 低額中古車/貯蓄で対応可 → 付けない・限定寄り

step
2
タイプを選ぶ

  • 自損も補償したい → 一般型
  • コスパ優先 → エコノミー型

step
3
金額は「必要分」へ

  • 不安が強い、新車 → レンジ上限寄せ
  • 保険料を抑える、中古車 → 下げる設計も現実的

step
4
免責で最終調整

使わない小損害」を削って保険料を落とす、が王道です。

 

よくある質問(FAQ)

Q1. 車両保険金額は購入価格にすべき?

購入価格が参考になるのは新車の最初だけで、基本は保険会社が設定する価額レンジ内で決めます。迷ったら「同等の車に乗り換えるならいくら必要か」を軸にしてください。

Q2. 中古車は何万円以下なら付けない方がいい?

一概に線引きはできません。ローン残債、通勤での使用頻度、盗難リスク、貯蓄の厚みで答えが変わります。価額が低いほど“保険料負担の割高感”は出やすい、という理解が近いです。

Q3. ローン残債があるときの考え方は?

全損や盗難で車がなくなると、車はないのに支払いは残る状態になり得ます。残債が重いほど車両保険(や関連特約)でギャップを埋める価値が上がります。

Q4. 車両保険を使ったら、保険料は上がる?

多くのケースで翌年以降の等級などに影響し、保険料負担が増える可能性があります。そのため「小さな損害は使わない前提」で免責を設定する考え方が有効です。

Q5. 車両保険金額は途中で変更できる?

保険期間の途中でも見直しできる場合がありますが、条件や手続きは保険会社で異なります。納車後にオプションを付けた、相場が変わった、などのタイミングで確認すると安心です。

 

まとめ

ココがポイント

  • 価額レンジを確認して金額設定する
  • 新車は特約も確認して不足を補う
  • 中古車は免責と型で保険料調整する

車両保険は「安心を買う」ものですが、安心の買い方にはコツがあります。新車は上限寄せで後悔を減らし、中古車は“守る範囲を絞って”コスパを整えるのが現実的です。

最後は見積もりを並べて、金額・免責・タイプの組み合わせでどこまで差が出るか確認すると、納得して決められます。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

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  • この記事を書いた人

損保マン

元大手損保営業マン。 入社時に「事故担当(事故時の専任担当者)」を経験したのち、「リテール営業」を担当しました。この「事故対応」と「営業」の2つの経験を活かして本サイトを運営しています。

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