保険料の割引

【保存版】自動車保険の保険料の仕組み(計算方法)|なぜ人によって金額が違う?見積もりの内訳を“読む”コツ

自動車保険の見積もり、こう感じたことはありませんか?

「去年より上がってる…何が変わった?」
「同じ車種っぽいのに、友人より高いのはなぜ?」
「“等級”や“料率クラス”って、結局どう計算されてるの?」

私は元・損害保険会社の社員として、保険料の相談を本当にたくさん受けてきました。
自動車保険の保険料は、感覚で決まるものではなく、事故リスクに応じた“区分”の掛け算で決まります。だからこそ仕組みを知ると、「どこが原因で高いのか」「どこを直すとムダが減るのか」が見えるようになります。

この記事でわかること

  • 自動車保険の保険料は「純保険料」と「付加保険料」でできている
  • 等級(ノンフリート等級)と「事故有係数適用期間」の考え方
  • 型式別料率クラス(車のリスク)が保険料に与える影響
  • 年齢条件・運転者限定・走行距離など「条件入力」で差が出るポイント
  • 見積もり比較で“どこを見ればいいか”と、やってはいけない節約

計算の全体像だけ早く知りたい」という方は、途中の 結論:保険料はこの順で決まる だけ先に見てもOKです。


まず前提:自動車保険の保険料は「誰でも同じ」ではない

自動車保険は、同じ補償内容でも保険料が違います。理由はシンプルで、事故の起きやすさ(頻度)と、起きたときの損害の大きさ(程度)が、人や車や使い方で変わるからです。
そのため、参考純率(純保険料部分)でも、用途車種・型式・年齢条件・事故歴などでリスク区分が設けられています。


保険料の中身:まず「純保険料」と「付加保険料」を分けて理解する

自動車保険の保険料は大きく2つの要素でできています。

  • 純保険料(=事故が起きたときの保険金支払いに充てる部分)
  • 付加保険料(=保険会社が事業を運営するための費用などに充てる部分)

料率算出団体(損害保険料率算出機構)は、参考純率(純保険料率)を算出し、保険会社はそれを基礎として使うことができる一方で、付加保険料率部分は保険会社が独自に算出すると説明しています。

つまり「同じ条件でも会社で保険料が違う」ことがあるのは、付加部分や割引設計などが会社ごとに異なり得るからです。


結論:自動車保険の保険料はこの順で決まる(計算の全体像)

細かい式は会社ごとに違いますが、考え方はほぼ共通です。

  1. 補償内容(対人・対物・人身傷害・車両など)で“土台”を作る
  2. 車のリスク(型式別料率クラス)を反映する
  3. 運転者の事故実績(等級+事故有係数)を反映する
  4. 運転者条件(年齢条件・運転者限定)を反映する
  5. 使い方(使用目的・年間走行距離・地域など)を反映する
  6. 各種割引(ゴールド免許、ASV、ネット割、早期契約など)を反映して最終保険料へ

この「どの要素が、どこで効くのか」が分かると、見積もり比較が一気にラクになります。


1)等級(ノンフリート等級別料率制度)|保険料が動く最大要因

等級は、ざっくり言うと「事故歴に応じて、翌年以降の割引・割増が変わる仕組み」です。
無事故なら等級が上がりやすく、事故で保険を使うと等級が下がって高くなります。

「事故有係数適用期間」って何?(同じ等級なのに高い理由)

ノンフリート等級では、同じ等級でも「無事故」と「事故有」で割増引率が違い、事故有の方が高くなる設計があります。この“事故有の割増引率が適用される年数”が 事故有係数適用期間 です。

代表的な説明として、事故有係数適用期間は0~6年の範囲で扱われ、一定期間が経過して0年に戻ると無事故係数になる、という整理がされています。

「等級は去年と同じなのに、保険料が高い」場合は、ここ(事故有係数)が効いているケースが多いです。


2)型式別料率クラス|“同じ補償でも車によって高い/安い”の正体

次に大きいのが、車そのもののリスクです。型式別料率クラスは、車の特性やユーザー層などによりリスク差があるため、型式単位で評価してクラスを適用し、保険料に反映する仕組みです。

自家用(普通・小型)乗用車では、対人・対物・傷害・車両などの項目ごとにクラスが設定され、段階は1~17(17クラス)と説明されています。軽四輪でもクラス区分があり、車を買い替えるだけで保険料が大きく変わることがあるのはこのためです。


3)年齢条件・運転者限定|入力ミスで“ムダ払い”が出やすい

保険料を左右しやすいのが「誰が運転するか」です。

年齢条件(最も若い運転者に合わせる)

一般に、若い運転者が含まれるほど保険料が上がりやすい構造です。
「年齢を問わず補償」のままになっていると、必要以上に高くなっていることがあります。

運転者限定(本人限定・夫婦限定・家族限定など)

実際に運転する人が限られているなら、限定を付けることで保険料が下がるケースがあります。
ただし、限定のまま対象外の人が運転して事故…は補償トラブルの原因になるので、生活実態(帰省・友人運転・子どもの運転開始など)に合わせるのが重要です。


4)年間走行距離・使用目的|“乗り方”でも保険料は変わる

参考純率の説明でも、事故の頻度や被害の程度は、利用目的や条件で差があるため区分が設けられる、という考え方が示されています。そのため多くの見積もりでは、年間走行距離や使用目的(通勤・業務・日常レジャー等)を入力します。

ここを適当に入れると、以下両面のリスクがあるので、実態に近い条件で見積もるのが安全です。

  • 本来より高く見積もって損する
  • 事故時に説明が必要になりやすい

5)補償内容と免責|ここは“上げれば上がる”が分かりやすい

最後に、最も直感的なのが補償内容です。

  • 対人・対物:上限を高くするほど安心(一般に無制限が推奨されやすい)
  • 人身傷害:金額設定で差が出る
  • 車両保険:付けるか/補償範囲(一般型など)/免責(自己負担)で大きく変わる

保険料を下げたいとき、車両保険を外す・免責を上げるのは効果が出やすい一方で、自己負担が増える選択でもあります。年式・貯蓄・修理費の現実とセットで判断しましょう。


見積もり比較で見るべきポイント(ここを見ると“高い理由”がすぐ分かる)

見積もりの金額だけ比較すると迷子になります。次の順に確認すると原因が見えます。

  1. 等級と事故有係数適用期間(同じ等級でも事故有で高くなる)
  2. 型式別料率クラス(車を変えると一気に変わる)
  3. 年齢条件・運転者限定(設定ミスが多い)
  4. 走行距離・使用目的(実態に合っているか)
  5. 車両保険と免責(保険料への影響が大きい)
  6. 付加保険料・割引設計の違い(会社差が出る部分)

保険料を安くしたい人がやりがちなNG(“削ってはいけない”節約)

  • 条件を実態より良く入力する(走行距離を少なく、運転者を限定しすぎる等)
  • 対人・対物の上限を下げる(高額賠償リスクに弱い)
  • 必要な特約まで全部外してしまう(いざというときに困る)

保険料の仕組みを理解した上で、「削っていい部分」と「削ると危ない部分」を分けるのが、結局いちばん安く済みます。


まとめ:保険料の仕組みが分かると、見積もりは“自分で調整”できる

自動車保険の保険料は、以下を組み合わせて決まります。

ココがポイント

  • 参考純率(純保険料)に基づくリスク区分(用途車種・型式・年齢・事故歴など)
  • 等級(事故有係数適用期間を含む)
  • 型式別料率クラス
  • 保険会社ごとの付加保険料・割引設計

「高い・安い」ではなく、どの要素が金額を押し上げているかを見れば、ムダの削り方が分かります。
まずは、等級(事故有の有無)・料率クラス・年齢条件・走行距離が現実に合っているかを確認し、次に車両保険と免責でバランス調整。これが王道です。

 

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  • この記事を書いた人

損保マン

元大手損保営業マン。 入社時に「事故担当(事故時の専任担当者)」を経験したのち、「リテール営業」を担当しました。この「事故対応」と「営業」の2つの経験を活かして本サイトを運営しています。

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